「準サン、やっぱりここだった」
「利央、何か用か?」
「んー、別に。慎吾さんも、ちゃーす」
「遅ぇよ、気付くのが。にしてもお前って、なんで準太の居場所分かんの?」
「えー?・・・匂いと勘?」
「匂いって・・・」
「やっぱ犬」
「うっさいなぁ、嬉しいくせにさぁ、準サンてば」
「嬉しくねぇよ、恐ぇよ寧ろ」

後日

「そういや、準太は分かんの?利央の居場所とかって」
「いーえ」
「ふうん、利央の片想いかー」
「・・・・そうでもないっスよ」
「ん?どこ行くんだ?」
「利央」
「・・・うわぁ、びっくりしたぁ。いきなりドア開けないでよ。何で分かったの?オレだって」
「お前、足音雑だから」
「ハァ?失礼な」
「・・・・なるほどねぇ、そういうことね」
「っス」
「?何の話?」
「いやいや、それなりに愛なのねーってこと」
「慎吾さん・・・」
「ハァ?」



足音くらいなら、利央の他人の区別は付くよってこと。


7月2日