「和サン、手ぇでかいっすよねー」 「何だ、突然」 「やーだって、身長大して変わらないのに、俺のほうが小さいもん、手」 「そうかぁ?」 「ほら、比べたら分かるでしょ?」 「ほんとだな」 「さすがホーヨー力の男って感じっすね」 「あはは、何だそれは」 「準サンが、和サンは包容力のある大人の男だって言ってたんすよ」 「準太が?いやぁ・・照れるなぁ」 「でも確かに、和サンに頭撫でられたりぎゅーってされたりしたら、オレも落ち着くんだよねぇ」 「そうかそうか、その位いつでもしてやるぞ?」 「でも、早く追いつきてぇなぁ」 「大丈夫だよ、利央はいい捕手になれる」 「ほんと?」 「あぁ、中等部の頃より身体もできてきたしな」 「へへ、和サンに言われると嬉しい」 「ほら、手だってでかい方だし、まだ身長も伸びるだろ」 「うん、兄ちゃんもでかいし。オレ、兄ちゃん越すのが目標なんだ!」 「呂佳さんもでかいからなぁ」 「でもその前にね、準サンと和サンを見下ろせるくらいでかくなるのが目標!」 「そりゃ頼もしいな」 「でしょー」 「ほー、面白いこと言ってんなぁ、利央」 「げ、準サン・・・ッ」 「しかも、何気安く和サンと手ぇ比べなんかしてんだよ、えぇ?」 「イタイイタイイタイ・・・!!準サン、頭割れる・・・っ」 「大して脳みそ入ってねぇじゃん」 「少しは入ってるってぇ!」 「あんまいじめんなよー、準太ぁ」 「和サン、もっと積極的に止めてよ!」 「利央、和サンにあたってんじゃねぇよ」 「だから痛いって!ごめんなさい!もう何でもいいからごめんなさい!!」 何が何だか・・・。和と利央の日曜日の父と息子みたいなやりとり(どんなだ)が、好きなんですけども。 7月2日 |