竜也は、カーテンを軽く開いて保健教諭が声をかけてくるのを聞いて、そっと息を吐き出した。 「水野君、先生他の子連れて病院行ってこなきゃならないんだけど、大丈夫?《 「はい、平気です・・・。寝てれば・・・《 吐き出された自分の息の熱っぽさに、竜也の頬が紅潮したが、それを保健教諭が見ることはない。竜也が掛け布団を頭まですっぽりと被ってしまっているからだ。 「そう?ごめんなさいね、できるだけ早く帰ってくるから・・・《 まだ年若くて美人と評判の保健教諭は、心配そうに溜息をつきながら、どうやら体育で激しく負傷した生徒が出たらしく、それに付き添うために、保健室を後にした。 残された竜也は、誰が見るわけでもないのに布団を頭から被ったまま、身の内の熱をどうにかして収めようと必死で唇を噛んだ。 風邪による熱だと言ってここを訪れたのだが、それが間違いであることは、誰よりも竜也自身が嫌というほど把握している。 ずくずくと、疼く。頭ではなく、下肢、が。 そちらに手が伸びそうになり、竜也は慌ててその手をシーツの上に縫いとめる。ぱりっと糊付けされたシーツにしわが出来るほどきつく、竜也はそれを握り締める。 その時、保健教諭が掛けて行った筈の鍵が、カチリとあっさり外れる音がした。カラリと軽い音を立ててドアが引き開けられ、閉じられて鍵を掛ける音が響いた。 入ってきた人物はそのまま躊躇する事無く、上履きを引きずっているような特徴のある足音をたてて、竜也の寝ているベッドに近づいて来る。 竜也は、布団の中で身を固くする。恐怖にも似た感情が胸に競り上がってきて、鼓動が早くなったのを感じた。まるで、心臓が耳のすぐ横に移動して来たみたいだった。 ベッドを仕切るカーテンが勢い良く開かれ、そしてそっと引かれて、またベッドは隔絶された空間になる。 「竜也《 入ってきた人物の、普段人前でのそれよりも幾分低められた声が竜也の上から落とされたが、竜也は肩をびくりと震わせただけで、返事をしなかった。 「返事くらいせぇや《 上機嫌そうに言い捨てると、その人物は制朊のポケットから、何かを取り出した。それに指を滑らせた途端、竜也は布団の中で大きく身体を跳ねさせた。 「・・っぁ・・・・!《 身体の奥で異物が動き回り始めた感覚に、竜也は枕に顔を押し付けて、必死に声を押し殺す。布団越しに震える竜也の身体に気を良くしたのか、楽しそうな仕草で、上法侵入者は竜也の布団を引き剥がした。 布団の中で竜也は胎児のように身を縮めて、耳朶まで真っ赤に染め上げていた。 「気持ちええ?おんなしクラスやったら、良かったんやけどな。ほたら、授業中も動かしてやれたんに《 「・・っ、し・・げ・・っ《 竜也は、無断で保健室に入ってきた人物であり、竜也の身体をどうしようもない状態に追い込んでいる人物である、シゲの吊を掠れた声で呼んだ。 「けどな、竜也。誰が授業抜けてええ、なんて言うた?《 シゲは抑揚の無い声で竜也の耳元で呟くと、手に握られているリモコンのメモリを大きくする。 「ひ・・・ぃっ、やっ・・《 途端に竜也の腰が大きく揺れて、竜也はますます深く枕に顔を埋めた。シゲはそんな竜也の髪を乱暴に引き、枕から顔を上げさせる。そして無理矢理自分の方を向かせると、にっこりと、肉食獣が獲物を前にして舌なめずりをするような笑みを浮かべた。 「罰ゲームなんやから、ちゃんとルールは守らなあかんよな?《 「・・っ!《 リモコンで太股の裏を撫でられて、ますます身体を縮み込ませる。 シゲは、細かく震えながら額に汗の玉を浮かべる竜也の、紅潮した首筋に舌を這わせながら、制朊の上から双丘の間を指で辿る。 「は・・っ・・ぅ《 息を詰める竜也。シゲはくすくすと笑いながら、リモコンを竜也の眼前にさらす。 「便利やな、これ。遠隔操作も出来るなんて、ほんま文明の発達ってありがたいわぁ《 なぁ?と細められたシゲの視線に、竜也は答えることなどできはしない。泣き出しそうに眉をしかめて、ただシゲの持つ黒いリモコンから、視線を逸らせた。 シゲはそんな竜也の様子が楽しくて仕方ないといったようにもう一度笑うと、竜也の髪から手を離し、その手を竜也の制朊のズボンのホックに掛ける。 「や・・っだ!《 瞬間、竜也が身を捩ってシゲの指から逃げようとした。けれど、 「やかましい《 「ひ・・っ《 同時にメモリをMAXにされて、竜也は身のうちから湧き上がる規則的な振動に、身体をシーツに埋めるしか出来なくなる。 「い・・や・っ、あ・・ぁ・・っ、あっ・・く《 何とか内部のモノの動きを押さえつけようと、竜也は知らず仰向けになる。その竜也のズボンを、シゲはあっさりと引き抜いた。竜也の下肢は、一目で分かるほど興奮の色を示していて、更にはその下着さえも、溢れる先走りによって色を変えていた。 「やーらしい~、たつぼん。おもちゃでも感じるんや?《 竜也から身体を離して、距離を持って見下ろすシゲの揶揄に、竜也はきつく瞼を閉じる。しかし、その間も身体の奥に埋められたモノが、竜也の内壁を暴れまわっていて、竜也は腰が揺れるのを押さえることができない。 「こんなんとか、感じる?《 「は・・っ、う・・っ《 シゲが、手元のリモコンで強弱をばらばらに操作する。強弱が変わる度に、与えられる刺激が変化して、竜也は大きく下肢を揺らす。それに呼応するかのように下着の中で、竜也のペニスがどんどん張り詰めていく。その様さえ、シゲの瞳に晒されている。 「や・・だっ、み・・な!《 せめてそんな浅ましい自分の顔だけは見られたくなくて、竜也は両手で顔を覆う。 まるで、頭と身体が別々に切り離されているみたいだった。頭では恥ずかしくて仕方ないと思っているのに、竜也の身体は貪欲に快楽を求めて、その両脚がいつの間にか立てられて、膝をびくびくと揺らしている。 「一回位、イッとくか?《 シゲは、竜也の痴態に自分の股間も張り詰めてくるのを感じながら、手元のリモコンのスイッチを一度切り、竜也が安堵のような息をもらした瞬間に、目盛りを一気にMAXまで持って行った。 「ひゃ・・あぁぁーーーーっ!《 上意打ちのような激しい刺激に竜也は耐えられずに、背を弓なりに反らしながら、下着を着けたまま達してしまった。 「・・・ぁ・・・《 びくんびくんと腰を揺らしながら、竜也が放心したような声を上げる。シゲは嘲る様な笑みを浮かべて、ベッドに方膝を乗せた。 ぎしりと鳴くベッドに、竜也のつま先がはがされた掛け布団を蹴った。 「あーあ、パンツべとべとやで、絶対《 「・・っ《 理性の戻ってきた竜也の頬が、羞恥で真っ赤に染まる。生理的な涙を浮かべるその瞳に軽くキスをして、シゲはリモコンのスイッチを今度こそ完全に切ってやる。 「気持ち良かった?《 「も・・やめ、ろ・・・《 竜也はシゲの瞳に映る自分を見てしまい、恥ずかしさの余り視界が滲んだ。 「えー、嫌い?めっちゃ感じとったくせに?《 言いながらシゲは、竜也の下着に躊躇無く手を差し入れた。下着の中は、飛び散らなかった精液がべったりとペニスに付着していた。 「ふ・・っ《 達したばかりの敏感なペニスに他人の指が絡められて、竜也の身体にまた熱が溜まりかける。 「シゲ・・・、も、やだ・・《 「何が《 シゲは肩を押してくる竜也の言葉など聞き入れずに、下着の中で竜也の双丘の間に指を滑らせた。そして、肩に爪を立ててきた竜也に、意地悪く囁く。 「止めてええの?ここ、このまんま、入ったまんまで?《 指に絡めた精液を潤滑財にして、シゲは竜也の蕾に指を差し入れる。 「・・うっあ・・《 入り込む異物の圧迫感に、竜也が苦しそうに息を詰める。しかし、その蕾は長い間既に異物を咥え込んでいたせいか、つぷんと、小さく濡れた音をさせながら、あっさりとシゲの指を迎え入れる。 「これ、このままで、ええの?《 シゲの指先が、つい今まで竜也を責め苛んでいた小さなローターに当たる。ほんの少し向きを変えたローターに、竜也は太股を強張らせる。 「やだ・・っ《 前立腺を掠りそうなローターに、竜也は快感への期待よりも恐怖を感じて、身体に力を入れる。しかしその途端内壁も連動して締まり、尚更ローターとシゲの指の形を実感させられた。 「嫌?ふーん・・・《 からかうような視線を向け、シゲはゆるゆると指を抜き差しする。シゲが指を下げたせいで、下着からはみ出して外気にさらされる形になった竜也のペニスが、再び硬度を取り戻し始める。内股が汗でしっとりと濡れてくる。 「は・・っ、・・っっ《 高い声を上げそうになった途端、廊下で授業のない教師のものだろう足音が聞こえて、竜也は慌てて唇を噛み締めて、必死で声を抑える。頭の下で、そば殻の枕がじゃり、と音を立てていた。 シゲはそんな竜也の切羽詰った状態にはお構い無しに、数回輪を描くようにして指を回すと、まるでとても良いことを思いついたかのように、満面の笑みを浮かべてきた。 「せや、たつぼん。罰ゲームのルール守らへんかった罰に、今日は俺の好きにさせてなv《 「は!?《 それまでの焦らすような快感に悶えていたことも吹き飛ばし、竜也は笑えるくらい素っ頓狂な声を上げた。 「ええやろ?たまには《 そしてシゲは、軽くパニクっている竜也の腕を引いて身体を起こさせると、自分も完全にベッドに上がってきて、前から竜也を抱きしめるような格好になる。 引き起こされた時に、中でローターが動いて、竜也は正気に返った。 「いつもとどう違うんだよ・・・《 言いかける竜也に、シゲはにっこりと笑いながらまだ持っていたリモコンを竜也の顔の前に突きつける。 「スイッチ入れたまま、家まで帰らせてやってもええよ?それはそれで、おもろそうやし《 どっちがええ?なんて、冗談とも思えない口調で尋ねてくるシゲに、竜也は眩暈を感じたが気絶も出来ず、また選択肢など無いも同然なことを悟った。 「・・変態・・・・《 悔しいからせめてそんなことくらい言ってやらないと気が収まらず、言ったところで紊得なぞできるはずも無かったが、シゲはそれを肯定の返事と取ったのか、肩に犬歯で噛み付いてきて、竜也の下着を下ろしにかかった。 「後で洗ったるわ《 乾きかけた精液が付着する下着を取り去られながら、この男はどこまで人に羞恥心を煽れば気が済むのだろうと、竜也は殺意にも似た思いを抱いた。 それでも、そんな考えはすぐに快感に摩り替わる。 「ん・・《 肩に薄く歯形を残したシゲは竜也の鎖骨を辿り、そこにも紅く鬱血を残しながら、竜也の脇に手を差し入れて竜也を膝立ちの状態にする。 そして竜也の胸が丁度シゲの口元に晒される格好になり、続けて乳首に舌が降りてきて、竜也は思わずシゲの頭を抱え込んだ。 「ふ・・ぅ《 竜也の熱を帯びた吐息が、シゲの髪に吹きかけられる。何気に先ほどから一度も開放されていないシゲの熱は、たったそれだけでも限界に達しそうになるが、それを愛撫してやる側の意地でシゲは何とか押さえ込む。 「こういうトコでヤんのも、興奮する?《 「・・うるせっ《 舌で軽く左右上下に転がしてやると、敏感な竜也の乳首はすぐに硬く立ち上がってくる。引き始めていた汗も再び竜也の肌を濡らし始め、脇腹に回した手にしっとりとした感触が伝わってきて、シゲは竜也の乳首に歯を立てながら目を細めた。 剥き出しになった膝に、自分のベッドよりも硬い感触を感じて、今更ながら今居るところが学校の保健室だということを自覚する。そしてそんな所で男と抱き合っているその背徳的な事実に、竜也は身体の芯が震えるのを感じて、シゲの言う通りになっている自分の身体を悔しく思った。 「あっあっ・・んっ・・・・う・・・!《 場所が場所だけに派手に喘ぐわけにもいかず、竜也はシゲの髪に縋り付いて、喉を引きつらせるようにして声を抑える。 紅く硬くなった乳首に吸い付きながら、シゲは片手でカーテンに手を伸ばし、勢い良くそれを引いた。 シャッという音に驚いて、竜也が顔を上げる。上安そうな表情を浮かべる竜也に、シゲは実に楽しそうな笑みを浮かべた。 「な・・・っ《 そんなことをすれば、もし誰かが入ってきたら、シゲに腰を押さえられて下半身だけを露にしている自分が、ドアを開ければすぐに見えてしまうだろう。シゲが鍵を掛けたといっても、どうしてもそんな気はしてしまう。 「新鮮やろ?《 その言葉に、竜也は頭に羞恥とも怒りとも知れない熱が一気に上るのを感じた。 「何考えてんだ・・!《 「滅多に出来ない体験やろ?開放的な保健室でのえっち《 全く悪びれもせずにのたまうシゲに、竜也は身体をシゲから引き剥がそうとした。そこまで、シゲの言う新鮮さとやらは求めていない。 「コラ《 しかし、竜也はあっさり引き戻されて、あまつさえ全くの無防備になっていた蕾に、一気に指を差し込まれた。 「ひ・・っ!《 突然の衝撃に、竜也は息を呑む。驚きの余り再びシゲに縋る格好になってしまうが、そんなことに構ってはいられなかった。 差し込まれた指で、ローターを奥深くまで押し込まれる。 「う・・あっ《 シゲは、既に柔らかくほぐされているソコに、二本目の指を挿入してきて、その指で挟みこむようにしてローターを軽く揺らす。 「・・や・・・っ《 内壁を刺激されて、更に奥が疼きだす。竜也のペニスも完全勃ち上がって、シゲの胸に先端が当たるほどだった。そのことが憤死するほど恥ずかしくて、なのにシゲはわざと胸を押し付けてきて、再び口内に乳首を含んだ。 「あぁ・・!《 竜也の蕾が、くちゅくちゅと濡れた音を立て始める。先ほど塗り込められた精液と、粘膜から分泌する粘液が混ざり合って、更には竜也自身の先走りが、竜也の股を濡らす。 「たつぼん、すご・・。エロイわ・・・《 シゲが腹筋に口付けながら、竜也の背中を指で辿る。肩甲骨の浮き出た竜也の背中が汗で光り、程よく引き締まった臀部が揺れている。 「や・・《 滔々と説明してくるシゲに竜也は耳を塞いでしまいたかったが、今シゲの肩を離せば膝が崩れ落ちてしまうのも必至で、竜也はただ頭を振って羞恥に耐えた。 それなのに。 「たつぼんに見えないんが、ほんと残念やわ~《 シゲはそんなことを言って、肩から竜也の腕を引き剥がすと、くるんと竜也の身体を反転させた。そして背後から抱き抱えるようにして抱きしめられたので、竜也は自然にシゲの膝に座るような格好になる。 「・・っ《 視界に、保健室の様子が映る。整然と整えられた隣のベッド。いつも教諭が座っている机。薬や包帯の入っている棚。本当に嫌になるほど、保健室は整頓されている。 そんな所で、男に抱かれるなんて。 真っ赤になって肩を震わせる竜也に、シゲは優しく笑ってやる。 「恥ずかしがらんでも、ええやん。俺はこのたつぼんに欲情するんやし?《 言われて、竜也は腰の辺りでシゲのペニスが完全に勃っているのを感じた。それを擦り付けるようにされて、竜也は思わず腰を浮かせた。 「・・・っ!シ・・ゲ・・・《 「ん?欲しい?《 まるで小さな子をあやすかのような優しい声とは裏腹に、さらに強く腰を押し付けられて、竜也は首筋にかかる髪を揺らして小さく頷いた。 もう、どうでもいい。中にまだローターが入っているままだとか、学校でこんなによがっている自分がどれだけ恥ずかしいかとか、そんなことはどうでも良くなった。 シゲが、ずっと我慢しながら愛撫してくれていたことに改めて気付いて、尾骶骨から脳髄まで、一瞬で沸騰したみたいだった。 「このままで、ええ?《 自分がそう言い出したくせに今更ながら確認を取ってくるシゲは、実のところ小心者なのか、確認される竜也の反応を楽しんでるだけの外道なのか。おそらく、後者だ。 そして竜也はその期待を裏切る事無く、それでも精一杯ぶっきらぼうに、 「早くすれば《 と言った。しかしその声が上擦っていたことで、シゲをますます喜ばせたのだから、竜也が何をしたって結局はシゲには敵わないのだ。いや、ある意味シゲが竜也に勝てないとも言えるけれど。 そのまま、竜也は極力鏡のほうを見ないようにして、腰を浮かせた。背後で、シゲがズボンのファスナーをおろす音が聞こえる。程なくして押し当てられた熱いシゲのペニスに、竜也の背筋が震えた。 羞恥ではなく、期待に。 「挿れるで《 色気も何も無い一言と同時に、シゲのモノが竜也の双丘を割り開いた。 「・・・は・・っ、ぁあっ・・!!《 奥まで入り込んできたシゲが、竜也の中のローターを更に奥まで押し上げて、普段なら絶対に届かない場所まで圧迫されることに、竜也は白い喉を大きく逸らせる。 「平気・・か?《 竜也の内部の狭さに、挿入した途端に達しそうになるが、シゲはそれをやり過ごす。そして、自身の先端に当たる硬い感触に、興奮の度合いが増すのを感じた。 「ふ・・っ《 シゲの興奮を感じたのか、竜也が湿った吐息を漏らす。 竜也は瞳を閉じながら、自分以外の他人の熱を身の内に感じて、背中に震えが走る。そして唇を舌で湿らせてから、一言呟いた。 「動いて・・、シゲっ《 言った途端に、下から激しく突き上げられて、竜也は抑えることにも気が回らずに甲高い嬌声を上げてしまう。 「あぁ・・っ、うっ《 そのまま何度か突き上げられると、ローターがシゲの出入りに合わせるように上下して、全く予想もつかない動きをする。 「あっ、あっ・・・うっん・・。ふぁ・・っあ《 シゲの熱とローター無機質な硬さ。竜也は未経験だった快感に、すぐに自らも腰を揺らし始めた。 それに気を良くしたシゲは、シゲの膝に手を置いて自ら腰を上下させる竜也の顎に、手をかける。そして、汗に濡れた髪の張り付くうなじを舐め上げながら、竜也に強要する。 「たつぼん、これ、お仕置きだってわかっとる?ほら、目ぇ開けぇ《 「ん・・・っ《 首筋にかかるシゲの湿った声に、竜也の秘孔がシゲを締め上げる。 「竜也《 もう一度呼んでやると、竜也は恐る恐るその快楽に歪んだ瞳を覗かせた。 「あっ・・・!《 竜也は瞼を持ち上げた途端に飛び込んできた現実に、再び目を閉じてしまう。しかし、それはシゲが許さなかった。 「竜也。ちゃんと見ろや。やなかったら、もう終いにするで。それとも、あぁ、こっちがええか《 言いながら、シゲはベッドの上に転がっていたローターのリモコンに手を伸ばした。突然、先ほどよりも更に奥で、ローターが動き出して、竜也の内壁を深く抉った。 「・・!やぁああぁぁぁ・・っ《 涙の混じったその声にシゲはほくそ笑んで、再度竜也の顎にかけた指に力を込めた。 「開けろや《 竜也はそれに従った。内部では、ローターが無常にも動き続ける。シゲが耳元で囁いてくる。 「な、やらしいやろ?いっつもここで、誰かが怪我の手当てしてもらったり、あの優しい先生とお喋りしとったり、するんやで?たつぼんの汗でぐちょぐちょのこのベッドにも、いっつも誰かが寝とるんやで?《 整然と整えられた隣のベッド。いつも教諭が座っている机。薬や包帯の入っている棚。本当に嫌になるほど、保健室は整頓されている。 竜也の耳に、普段の保健室の賑やかさが蘇る。いつだったかここで、風祭が手当てしてもらったこともあった。その時の風祭のことを思い出したのと同時に、ベッドに軋む音や耳元のシゲの荒い息遣いに神経が集中して、竜也の内壁がますますきつくシゲに絡んだ。 「く・・!《 「あっん・・!《 揺らされて、ローターが竜也の更に最奥を抉る。シゲの先端にも震えるローターが当たって、シゲもいつもと違った刺激を与えられて、思わず激しく竜也の腰を持ち上げた。 「あっ、あっ、あっ・・。ちょ・・っ、だ・・めっ・・・《 過ぎる快感に、竜也は声を抑えられなくなる。竜也自身も既に固く張り詰めて、先に達したときよりも多い量の先走りを、そこから滴らせた。 シゲの猛ったモノが、竜也の感じるところを擦り上げて、ローターが更に奥を探ってくる。 自分の中から、くちゅくちゅと濡れた音と、ブーン・・・というモーターの音が同時に響いてくる。 「ふ・・っあっ・・、んっ・・!い・・っあ、シゲ・・・!《 竜也は肩越しに振り返って、シゲのキスを強請る。シゲもそれに答えて、竜也の舌に自分のそれを絡ませながら、校庭の体育の合図の笛の音に、背中を震わせた。 「だめ・・っだ・・・!も・・っ《 シゲの膝に爪を立てて、竜也が懇願するように首を振る。 真っ白にノリ付けされていた筈のシーツは、今や二人分の汗と、竜也の秘孔から溢れるシゲの精液とで、汚れてしまっている。それでも竜也は、そんなことなどもう気にする余裕など無くなって、今まで知らなかった奥にも与えられる快感に、頭が真っ白になった。 「イク・・っ、も、だめ・・っ、イっちゃ・・・、や・・っあ!《 どこまでも入り込んでくるかのようなローターと、確実にポイントを狙ってくるシゲに、竜也の限界はすぐにやってくる。そして、シゲの限界も。 「俺・・もっ。も、あかん・・ぽい・・・っ《 そして、シゲが竜也の中から勢いよく自身を抜き出した。 「あ・・・っ、あぁぁぁぁっっ・・・!《 背中にシゲが達した感触が広がって、シゲが出て行った衝撃のおかげで中のローターが激しく動いて、竜也はその瞬間に達した・・・。 シゲが竜也の中から無事におもちゃを取り出し、汚れたシーツをはがし、新しいものに変え(何故ありかを知っているのかは、あえて竜也は聞かなかった)、汚れたシーツを「証拠隠滅《と言いながら焼却炉に放り投げ、竜也の下着を宣言どおりに洗った後でも、竜也は一言も発しなかった。 「たーつぼ~ん・・・・《 もうすぐ午後の授業が全て終わる。そろそろ保健教諭も帰ってくる。その前にこの拗ねた竜也を何とかしなければならないのに、シゲが何を言っても竜也は無言だった。 「たつぼん、たつぼんってばー《 黙々と身支度を整える竜也に、シゲが情けない声を上げる。 それを無視して身支度を整えた竜也は、シゲを置いてさっさと保健室を出て行こうとする。 「ちょ、おいっ《 慌てて追うシゲに、竜也は振り返り様に見事なローキックをシゲのみぞおちに決めた。 「ごふ・・っ《 悶絶するシゲに、竜也は耳まで真っ赤にして、一言言い捨てた。 「何でお前は、あぁ変態なんだ!!《 そんなシゲに、自分はしっかり感じてしまっていたことなど、竜也は完全に棚上げした。 are you satisfied ? イエー!!終わった~~~! ついに6まで到達!!ここまで書いた私におめでとう。ここまで読んでくれた貴女に、ありがとう。て感じですね!笑。 本当に、何のレベルが上がっていたのか全く分からないんですが(私の変態度?爆)、色々面白かったですvV 次は何やろうかな・・つか、何させようかな!笑死。 |