(ヒ)魔王銀時と、流され勇者新八「5」


「魔王ッゥウウ!?あんたがぁ!?この世で最もやる気の無い人種、ニートよりも虚脱感を纏わせてる様なあんたが、魔王オオォオオオ!?いや確かに、頭から悪魔ッぽい角は生えてるけども!生えてるけどそれだってうっかりハロウィンに乗じて童心に返っちゃったやらかした大人にしか見えないよ!?」
「俺ァ別に、魔王なんて名乗った覚えは無いんだけどね。何かいつの間にかそう呼ばれてっから、ああそう見えんだなぁ、みたいな?」
「微妙に流行遅れの言葉遣いをするなぁああああ!」
「え、これもう流行ってないの?やだねぇ世間は移り変わりが早くて。アフアアアァアア・・・」
「だるそうに欠伸すんなぁ!」
「やる気満々で欠伸する奴なんていんの?」
「うっわ、何コレ、何このムカつく感じ」
「銀ちゃん、こないだテレビ見たの数年前ヨ。移り変わり早いっていうか、お前完全に乗り遅れてるヨ」
「るっさい神楽。ていうか、マジお前何しに来たの?わざわざ俺の気怠さにツッコミに来たの?」
「んなわけあるか!そんな暇人あんた以外いねぇよ!つか、暇なら下界に雨の一つでも降らせや!これ以上降らないと僕が一人犬神家なんだよ!」
「・・・何かよくわかんねぇけど、天候の鏡持ってのァ確かに俺だしなぁ・・・わーったよ、二ヶ月ぶりに起きるかー・・・」
「二ヶ月ぶり!?マジであんた二ヶ月動いてないの!?何食べて生きてんの!?」
「基本的に、俺に食糧は必要ねぇなぁ。甘いモンがあれば生きていけるね、無いと身体が捩れるね」
「さらっとパクルな。テレビは見なくてもジャンプはチェック済みかアンタ」
「あれは男の愛読書だろうがよ。で、お前も来る?」
「へ?」
「天候の鏡、見たくない?」
「え、あー・・・はい。あんたが本当に降らせてくれるか、何か信用ならないし」
「初対面で信用してちゃ駄目だよ、お前ー。そんなんだから初対面のドエスに四駆乗せられちゃんだよー」
「いや、乗せてくれって頼んだの僕だし・・て、アレ止めなくていいんですか?」
「ん?あぁ、適当に止めて沖田君も帰るでしょ。ちょっと過激に見えるけど、アレじゃれてるだけだから」
「あんなじゃれ方してたら、その内こんなでかい城だって、ぶっ壊れますよ」
「それはそれでまー、いいんじゃない?」


・・・・・続く(銀さんが立った・・!)



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