「なー、たつぼーん」 シゲは、ベッド寝転がって雑誌を読む水野をベッドの下から見上げる。水野は 生返 事をしながらも、雑誌から目を上げようとはしない。シゲはだらけきった口調で 続け る。 「せっくすしよー」 ばしっ。 「って!何すんねん」 水野は読んでいたページに指を挟んで、その雑誌でシゲの顔を一発殴ると、再 び雑 誌を開く。シゲは唇を尖らせながら顔面をさする。 「えーやんかー。久々やん〜」 そう言いながら、シゲは水野の腰に腕を回していくが、それもつねられる。め げず にシゲは身体を伸ばして、水野に覆いかぶさるようにして抱きついた。 水野は深く嘆息しながら一言吐き出す。 「合宿」 「だいじょうぶやて。今みんな交流深めるのに必死で、誰も戻って来ぇへんよ」 今は、関西選抜と東京選抜の二泊三日の合同合宿最終日の夜だった。水野と同 室の 他三名は、誘いに来た関西選抜のメンバーと共に、騒ぎに行った。この階には主 に東 京選抜が固まっていて、ほとんどの部屋が留守らしく、壁が厚いとも思えない両 側二 部屋からは何の物音も聞こえてこない。 「そういう問題じゃない。疲れてるんだよ、俺は・・・て、聞いてんのか、てめ ぇ」 シゲの腕がそのまま下がってきて、水野のズボンに手がかかっていた。それを 水野 が指が食い込むほどの力で縫いとめる。 「俺かて、疲れてるわ」 シゲはきつく掴まれた腕に諦めたように嘆息して、一旦拘束を解いたが、すぐ にシ ゲはベッドと水野の身体との間に腕を滑りこませてくる。 「けど、溜まるモンも、溜まってねん」 そう言いながら、シゲは再び水野の下肢に手を伸ばす。今度はズボン越しにで はあ るが、真っ先に水野のソコに指先で触れる。 「おいっ・・っ。・・つ」 シゲは水野が文句を言い出す前に、ソコを少し強めに握ってやる。油断したと ころ への突然の刺激に、水野は一瞬を突かれてしまい、抵抗らしい抵抗をする前に、 シゲ に追い上げられ始める。 「ちょ・・おい・・・っやめろって」 ズボン越しにまだ柔らかい形を辿り、時たま握ったり擦り上げたりしてやると 、水 野のソコは徐々に反応してく。水野自身がうつ伏せになっているせいで、シゲの 手に 水野が自ら押し付けているような感覚になってくる。 「シゲ・・っ」 いないだろうことは予測されても、場所が場所だけに大声を出すわけにもいか ず、 せめて腰を浮かせて逃げようとしたところで、シゲの空いているほうの手が水野 の腰 をぐっと押さえつけた。 「たつぼんかて、溜まってるんやないの?それとも、抜いてたん?」 「んなわけ・・なっ・・」 シゲの手のひらの中で、水野自身が徐々に固くなってくる。いっそう明確にな った 形を辿って、シゲは先端部分を執拗に擦り上げ始める。 「う・・ぅ・・」 水野が、眉をひそめて何とか声が上がるのを避けようとしているのを尻目に、 シゲ はソコを何度も手で擦り上げる。 「あ・・っ」 しかしどれだけ声を抑えようと、水野自身は快感を煽られれば煽られるほど、 狭い ズボンの中で窮屈そうに頭をもたげてくる。そうなってしまえば、もう後戻りは でき ない。いつの間にか水野は開いたままの雑誌に汗ばんできた額をすりつけ、きつ く瞼 を閉じて、シゲのもたらす快感を必死で追っていた。 「あっ・・・あ・・。う・・し・・げ・・・」 窮屈なズボンのせいで快感に傷みが伴い、さらには布越しということで、直接 的 な、もう慣れてしまったいつもの快感は得ることができずに、水野は苦しげにシ ゲの 名を呼んだ。 「何?もっとして欲しいん?」 しゃあないなぁ、と嬉しそうに言いながら、シゲは水野を仰向けにさせる。水 野の 後頭部で雑誌がくしゃりという音を立てた。 「ほら、たつぼんも溜まってるやろ?パンツ、濡れとるし」 シゲが水野のズボンのジッパーを下ろすと、水野の下着は既に先走りによって 濃い 染みを作っていた。 「死ね・・!」 羞恥のあまり水野が腕で顔を隠すようにしても、シゲは一向に構う様子もなく 、下 着ごとズボンをずり下げた。そしてそこに口付けるようにそっと唇を落とす。 「んっ」 水野の鼻から甘い息が漏れる。それに気を良くして、シゲは本格的に水野を愛 撫し 始めた。 「あっあっ・・んっ。し・・げっ・・」 根元から丹念に舌を這わせ、唾液を塗りこむように先端を舐ると、水野自身の 先端 からは舐め取るのが追いつかないほどの透明な粘液が溢れ出す。さらにそこを舌 でつ つくように刺激してやりながら、根元の二つのモノの方も擦り合わせるようにす る と、水野は堪え切れなくなったらしく、甲高い声を上げた。 「っあぁ・・!」 「しぃー・・」 シゲが口元に笑みを刻みながら呟くと、細く吐き出された息が先端にかかった らし く、水野は腰を揺らす。目尻が紅潮し、瞳は潤んでいる。 「やっ・・こで、喋ん・・んっ」 反論される前に茎に軽く歯を立ててやると、水野は慌てて口元に手を当てた、 その 下でくぐもった嬌声が上がったのをシゲは聞き逃さない。さらに水野を攻め立て た。 何度か大きく腰を揺らし、限界が近付いただろう時になって、水野はシゲの頭 を押 しやろうともがきだす。 「ええよ、このままイっても」 口内射精を嫌がる事の多い水野だから、シゲはそのことかと思ったが、水野は 喘ぎ ながら首を振る。 「・・まえ・・・がっ、溜まって・・だろ?」 どうやら、初めはシゲが溜まってると言ったのに、自分のほうが一方的に追い 上げ られているのが気に入らないらしい。限界にまで張り詰めさせてるくせに、そこ まで も勝気なその様子に、シゲの中のいたずら心が疼いた。 「せやったら、たつぼんもしてくれる?」 言いながら、シゲは器用にも水野を刺激し続けつつも、ベッドに乗り上げて水 野の 顔をまたぐ格好になる。 「何・・?」 戸惑う水野の眼前に、既にズボンの下で窮屈そうに猛っているシゲ自身が近付 けら れる。思わず視線をそらせかかる水野に、シゲは楽しげに告げる。 「これなら、ヤり合えるやろ?早く開けてや。きついわ・・そろそろ」 「んっ・・」 促されるように根元をきつく締められ、水野は数秒間悩んだが、やがおもむろ にお ずおずと腕を上げ、シゲのズボンのジッパーを下ろしにかかる。 「あ・・・」 シゲの勃ち上がったモノを目の前にさらされて、水野は思わず喉を上下させる 。ま るでそれは期待を込めているかのようだった。 「・・・して」 囁くように呟かれたシゲの声に、水野は首の後ろに悪寒が走るのを感じながら 、大 したためらいも見せずに応えた。 茎に手を滑らせ、先端を咥え、そのまま舌でちろちろと舐めてみる。するとシ ゲも 同じように水野のソレを刺激した。 「・・っ」 水野はそれに背筋を震わせると、今度は本格的にシゲの一物を咥える。仰向け に なっていることで首は動かし辛かったけれど、何とか水野が舌と唇でそこを扱い てい くと、シゲも唇をすぼめ、水野の全体を吸い上げるようにしたので、じゅるっと いう 液体の音がシゲの唇から漏れ聞こえた。 「あっむ・・っう・・!ふ・・・、んっ」 水野がシゲのモノに軽く歯を立てれば、シゲはお返しに水野の先端のくぼみに 爪を 立てる。ぐしゅりと溢れた水野の先走りをシゲが指先ですくい取り、それを茎に 擦り 付けるようにしてくれば、水野は内股を痙攣させながらも懸命にシゲに同じだけ の愛 撫を返そうとした。 ぎしぎしと鳴るベッドや、相変わらず水野の頭に下敷きにされたままの雑誌の ぐ しゃぐしゃという音。そんな音は確かに水野の耳に届いていて、こんな所でこん なこ とをしている場合ではないと伝えてくるのだけれど、それでも水野の意識は完全 に、 口内を犯すシゲの猛りきったモノ先走りの独特の味と匂い、そして与え続けられ る快 感の強い刺激に支配されてしまっていた。 水野がシゲのモノに舌を這わせる度に、先走りと唾液が唇の端から溢れてくる 。そ れでもそれを気にする余裕すらなくなって、水野の頬を幾筋かの透明な液体が濡 らし た。 「・・っく・・ぁ・・。は・・、ええ・・」 シゲの押し殺したような呻きに水野の鼓膜は震え、また水野自身の質量も増し た。 「シゲ・・シゲ・・・っあっぁっ・・・もっ・・・」 咥えられ、擦り上げられ、かと思えば時たま唇が離れて、シゲの口内に比べれ ば冷 えた外気にさらされ、くすぐるように吐息を吹きかけられる。 「ぃ・・あっ・・!う・・っん」 既に限界まで追い上げられていた水野は、徐々に目の前のシゲの猛り切ったモ ノを 愛撫する余裕が無くなってくる。 「あっあっ、・・っゲ・・・ぇっ!い・・っぃ・・!あっ・・ふ」 感じすぎて上がる声を抑えておくことが辛くて、水野はシゲのモノから口を離 し、 指だけの愛撫になってしまう。しかし、それすらも続けられなくなって、水野は シゲ に懇願した。 「・・っ。も・・・っ、無理・・ぃ」 シゲはそれに返事はしないまま、先ほどよりも低く腰を下ろす。つまり、自動 的に 水野の口にシゲのモノが再びねじ込まれたことになる。 「む・・っう!」 無理に押し込まれたモノの質量に、水野は思わず吐きそうになるけれど、その 喉の 動きさえ、シゲを刺激した。シゲはこめかみを伝う汗を感じ、己の限界も近いこ とを 悟る。 「ちゃんとせぇよ・・ボン。どーせなら・・っ、・・・しょにイきたいやんか」 身勝手な台詞を吐かれつつも、奔流を邪魔するように根元を押さえられたので は、 水野もイくにイけない。背中を弓なりに反らし、シゲに腰を突き出すようにしな が ら、水野は必死でシゲのソレに舌を絡める。 「・・くっぁ・・・!」 「んんーっ・・・」 最後の瞬間は、互いが互いの口内に吐精した。 シゲが水野の口を解放してやると、水野は激しく咳き込みながら上体を起こし にか かる。シゲもそれを邪魔する気はなく、水野の精液を慣れた仕草で飲み下すと、 口端 を拭いながら水野と向き合う格好に身体を移動させ、水野が咳き込んでいるうち に水 野の脚の間に身体を差し込み、両足を自分の腰の辺りまで抱え上げた。 その体制に水野は焦って脚を引っ込めようとしたが、シゲはがっしりと脇にそ れを 抱え込んでいる。 「シゲ・・っちょ、最後までは・・・!」 合宿は最終日。とはいえ、明日からはまた普通に学校である。疲れた身体での セッ クスは、普段以上に翌日まで尾を引きやすい。ましてや、久々だ。 「わかっとる、最後まではでけへんよな。次の日がっこある日に久々ヤったら、 たつ ぼん、次の日の体育大変やったことあるもんな」 思い出し笑いをするシゲに、水野は拗ねたように視線を逸らせる。可愛らしい 仕草 ではあるのだが、水野の開けたままになっている社会の窓からは、未だに半勃ち 状態 の分身が顔を覗かせていた。しかしそれについてはシゲも笑えない。シゲのほう が、 半分どころか完全にまだ質量が増したままである。 「せやから、これだけ」 「え・・っ」 シゲは水野の足を抱えたままさらに水野に近付くと、自分のモノごと、水野の ソコ を掴んだ。 「ひゃ・・っあ!」 互いのモノが擦れた瞬間、水野の腰にびりっと鋭い快感が走る。 「これでも、結構、くる・・・やろ?」 「やっ・・、や・・だっ!な・・・にっ」 直でシゲのモノに擦り上げられ、水野のほうもすぐに復活してくる。そして、 互い の快感を得るための部分が生で触れ合うことが、こんなにも気持ちの良いものだ と 知った水野のそソコは、主人の意識よりも早くその行為の快感に飛びついた。 「ほら・・っ、たつぼんの・・もう濡れてきた・・・」 痛いようなむず痒いような感覚に、互いの先走りが潤滑剤として加わって、擦 れ合 うスピードがさらに速まる。 「あっあぁ・・っん!あっひ・・っあ・・」 水野はシゲの肩にしがみついて、すすり泣くような叫び声を上げる。それに重 なる ようにして、二人の粘液がぐちゅぐちゅと混ざり合う音を立てる。 「や・・っしげ・・・、し・・げぇ・・っ」 反り返る首筋に、シゲは噛み付いた。その刺激のせいか、ほんの少し角度を変 えて 擦り上げる形になったモノのせいか、水野の身体が大きく跳ねた。 「も・・と・・・!」 愛しかった。 一度射精したくらいでは収まらないほど、シゲは性欲を抑えてきた。別に無理 をし ていたわけではなかったのだが、ただ、独りで水野を思い浮かべてするのは空し かっ たし、ビデオなどをおかずにしても、機械的に達することしかできないことが、 つま らなかった。 だから、今水野を目の前にしてこんなにも収まりきらない自分の欲情に、水野 もま た同じような状態を示してくれることが、単純に嬉しかった。愛しかった。 「・・つ・・や!」 「ふ・・っあぁっ・・」 再度達した瞬間に、シゲは水野に口付けた。ついさっき自分が放った精液の生 臭い 味がかすかに残っていて、シゲはそれを舐めとるようにして、口付けた。 目覚めたとき、水野は身体に不快な部分は感じなかった。 シゲと二回目に達した後、水野は疲れて眠るように意識を手放してしまったの だ が、汚れたはずのシャツも着替えさせられていたし、顔もさっぱりしているとこ ろか ら、拭いてくれたのだろうと思う。 「起きたん?」 身体を起こしたときに軋んだベッドの音で気付いたのだろう、何事もなかった かの ようにシゲはベッド下に座っていた。ただ、その手にした雑誌が妙にぐしゃぐし ゃに なっているので、やはりアレは夢ではなかったのだろう。 (夢だったほうが、やばいよな、俺・・・) 変な安心感すら感じながら、水野はシゲの首に甘えるように腕を回す。 「他の奴らは?」 シゲは嬉しそうにその腕に指を伸ばした。 「あぁ。たつぼん拭いてやろう思ぅて、タオル濡らしに行った時におんなし部屋 の奴 に会ぅてな。どうしたんだって聞かれたから、まぁタオルも持っとるし、いける や ろー思て、『たつぼんが風引いたみたいやから、部屋帰って来ぉへんほうがええ よ』 て言うてやったん。ついでに『俺が看病しとくさかい、遊んでてえーで』言うた ら、 ほなよろしくーて」 「あ、そ・・」 相変わらずの口のうまさに呆れながら、水野はずるずると這い落ちるのも構わ ず、 シゲの背中にしがみつく。 「何?」 シゲがほんの少し驚いた顔をすると、水野は軽く目を伏せながら、シゲの背中 に頬 をつけた。 「久しぶりだし・・・」 本当は、シゲがこの部屋に入ってきたときから触れたかった。それを正直に呟 く と、シゲは身体を反転させて仰向けに寝転がり、床の上で水野を身体の上に抱き とめ た。 「やったら、今日は一緒に寝よか」 腕枕、してやってもえーで。 その台詞に、水野はまた正直に頷いた。 逃げました!4まできといて、本番無しかよ・・!がふぅ。(吐血) でも、これに本番入れたら、めっちゃお決まりかなぁ・・とか。いや、好きなん です けど!定番『合宿所でこっそり!』も!←逝け。しかしあえて割愛。長くなるか ら( それが本音か)。 長くなると言えば、実はたっちゃんが気絶(?)してる間にも、もう一段階ありま し た。シゲの一人○ッ○が・・爆。ちょっと思いと どま り・・・。まだあと2Lv.あるしな・・。 そんな感じで次回予告:「酒は呑んでも飲まれるな!呑んだらそれなりの覚悟し ろ!」(なんのこっちゃ) |